ライバル企業との差別化を実現「バリュー・イノベーション」で市場を開拓

 ■フレームワーク

「バリューイノベーション」とは何か

活用タイミングライバル企業との差別化を行い商品価値を高めたい時
顧客満足度を担保しつつ低コスト化したい時

バリューイノベーションとは、顧客に対して新しい価値を提供しつつ、利益の取れるビジネスモデルを構築することによって差別化と低コスト化を同時実現する概念です。

W・チャン・キムとレネ・モボルニュが2005年2月に発表した著書『ブルー・オーシャン戦略』の中で提唱しました。ブルーオーシャン戦略の土台とも言える概念であり、競合他社をベンチマークとせず、自社独自の価値を高めることで未開の市場を開拓することができます。

 

差別化と低コスト化の両軸

バリューイノベーションは、低コスト化と差別化の調和がとれて初めて実現します。

図のように、企業がコストを引き下げる取り組みに合わせ、顧客にとって新しい価値となる差別化を行った時、ちょうど企業と顧客にとって調和がとれた領域(アイディアや戦略)がバリューイノベーションを生み出せた状態となります。

 

4つのアクション「ERRC」

自社とライバル企業の戦略を比較すると、同じポイントに力を入れていることが多くあります。
そこで視点を変えて、ライバル企業たちが注目していない要素に力を入れ、業界で常識とされている要素を削ぎ落とすことコストを抑制しつつ差別化を行います。

その際活用できるのが、4つのアクション「ERRC (エルック)」です。

【コストダウンに関するアクション】

①Eliminate(取り除く):取り除いたり排除出来ないか

②Reduce(減らす):減らしたり削減できないか

【差別化に関するアクション】

③Raise(増やす):増やせるものはないか

④Create(付け加える):新たに付加できるものはないか

 

どれか一つだけテコ入れしても(バリューイノベーション的には )意味がありません。4つのアクションの実施が難しい場合は、コストダウン・差別化それぞれ1つだけでも挑戦してみてください。減らす視点と、付け加える視点両方のアクションが合わさりバリューイノベーションが起こります。

 

顧客満足と企業利益を

ライバル企業を打ち負かそうとするのではなく、むしろ、顧客や企業にとっての価値を大幅に高め、身を削りあう競争のない市場空間を開拓することによって、健全な企業運営を継続することができます。

簡単に言えば、お客様を喜ばせて自社もしっかり儲かるようなサービスを提供するということです。

 

ワンポイント
  • ERRCの発想を用いて新しいマーケット作りに挑戦する。
  • 市場の常識だった物・事を排除した時にどうなるのか考えてみる。

 

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