中小企業の勝ち方「ランチェスターの法則(戦略)」

 ■フレームワーク

「ランチェスターの法則(戦略)」とは何か

活用タイミング勝算の高い戦い方を模索する時

企業規模の異なる同業他社との戦略を練る時

ランチェスターの法則は、第一次世界大戦時にイギリスの航空機エンジニアであるF・ランチェスターが当時の空中戦の観察から得た戦力算出の法則です。
現在でも企業競争の戦略策定に利用でき、実践的なマーケティング理論として活用されています。
ランチェスターの法則をビジネスに応用したものがランチェスター戦略です。

 

弱者と強者の戦い方の違い

ランチェスター戦略の基礎は、「戦闘力が同じなら、兵力数の多い方が必ず勝つ」というもので、2つの法則があります。
第一法則では、伝統的な戦法(一騎打ちや接近戦)では弱者も強者も損害は同じとしています。これは兵力に限りがある弱者側から見れば対等に渡り合える機会と考えられて「弱者の戦略」と呼ばれ、中小企業向けの戦略となります
第二法則では、戦闘力が向上して中距離から遠隔での戦いになれば、戦闘力は兵力の2乗と計算され、兵数(機体数)が勝る強者の方が有利となります。このため、「強者の戦略」と呼ばれ、大手企業に向いた戦略です

戦闘力を営業力に置き換えると、第一法則は「営業力=武器効率×兵力数」、第二法則は「営業力=武器効率×兵力数の2乗」となります。ビジネスにおいては、「武器」は商品力など質的な経営資源、「兵力」は販売力など量的な経営資源です。

市場での競争にランチェスターの法則を当てはめると、規模が小さくて資金や販売チャネルで劣る中小企業が大手企業と戦うには第一法則を中心に戦略を構成します。たとえば、局地戦での自社の強い市場(地域)にのみ注力して、その市場でのみ勝利する方法を考えます。

大手企業の場合は、第二法則を元に、物量や資金のリソースの大きさを生かして、総合的な市場で独占的な利益を目指すことを基本戦略にします。

 

ワンポイント
  • 弱者は強者の手薄な局地戦で勝負する。
  • 強者は全国展開や、同グループのでの経済圏を活かしてユーザーを囲い込む。

 

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