無駄となっている業務を「ECRS (イクルス)」によって改善する

 ■フレームワーク

ECRS(イクルス)とは何か

活用タイミング業務プロセスを確認したいときのチェックポイントを設けたい時

前業務の原点を改めて確認したい時

ECRS (イクルス)とは、排除 (Eliminate)、結合 (Combine)、交換 (Rearrange)、簡素化 (Simplify)の4つの英単語の頭文字からなる言葉で、業務プロセスを4つのステップとして切り分けて改善するためのフレームワークです。
もともとは製造業の生産性向上を目的に利用されたフレームワークですが、デスクワークや営業職、サービス業、小売業など、様々な業務でも活用が可能です。

 

4つのステップ

ECRSでは業務プロセスを以下の4つの視点に分けてチェックしていきます。

 

排除 (Eliminate-エリミネート)

無くせないか?

業務の目的や最終的なゴールを見直し、業務内容が本当に必要かを考えます。不要な作業、無くてもよい作業など、最終的なゴールを再定義した上で必要のない工程は排除していきます。業績が悪くなると企業というのは、成果の出そうな取り組みを改善策として次々追加していく傾向がありますが、不要な業務を排除することも重要な観点です。

 

結合 (Combine-コンバイン)

一緒にできないか?

複数の業務を同時に処理できないかを考えます。まとめて行うことで、時間の短縮やリソースの軽減ができないかを考えます。同じ様な作業をまとめて進めることで効率化を計ります。二重行政が発生してしまい、無駄になっている工程 (部署)はないでしょうか。

 

交換 (Rearrange-リアレンジ/Replace-リプレイス)

入れ替えられないか?

仕事や作業の順序の入れ替えや並べ替えによって、業務効率化できないかを考えます。工程を変更することで、大幅に時間を削減できるケースもあります。人材の適材適所も重要な観点です。

 

簡素化 (Simplify-シンプリファイ)

単純化できないか?

業務の一部を省略し負担を軽減したやり方で、同等の成果がつくれないかを探ります。時間の短縮や、精神的な負担や肉体的な負担も削減対象となります。ミーティング時の、必要以上のアジェンダなどは蛇足となるため簡素化しましょう。

 

改善プロセスの優先度

ECRSによって得られる改善の効果は、「排除」が最も大きく、「結合」、「交換」、「簡素化」の順に小さくなると考えられています。そのため基本的な改善プロセスは、「排除」→「結合」→「交換」→「簡素化」の順に優先的に確認して改善することが大切となります。

 

業務効率を目的とすると、どうしても無駄をなくすコストを下げるという視点に陥りがちです。ですが、改善の方法はそれだけではありません。ECRSでは1つの方法に固執せず、業務全体でトータルに改善策を考えます

業務の原点に立ち返り、ECRSの4ステップで本当にやりたいこと、やるべきことを精査して必要な業務の活性化を目指します。それぞれのステップ毎に、現在の業務内容を細分化することで改善ポイントが見えてくるでしょう。

 

ワンポイント
  • 業務全体を様々な視点でチェックすることで、最適な改善策を発見する
  • 全体を見直す中で本来やるべき業務を発見できる。

 

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