成長していないと感じる「プラトー現象」を乗り越える

 ■行動心理学

「プラトー現象」とは何か

 

スポーツや勉強などで、一定のレベルまでは常に成長を感じることができ楽しみながら進めることができると思います。ただし、ある時期になると努力しているにも関わらず成長を実感することができない時期があるはずです。それがプラトー現象です。

プラトー現象とは「高原」を意味し、別名で高原現象とも呼ばれます。
元々はスポーツで使われることが多かった言葉ですが、現在では学業や仕事でも使われることが多くなりました。

以下のグラフの表す様に、理想では練習量に合わせて上達度も右肩上がりが理想的ではあります。ただ現実的には一定期間成長が感じられない期間(プラトー)が存在するため、その期間は伸び悩みを感じます。

成長が横ばいな停滞期間に入るため、一時水平になり高原状を呈します。
このプラトーの状態になると、成長が感じられないことが辛く、途中で諦めてしまう人もいるでしょう。

 

スランプとの違い

スランプ(slump)は英語の動詞で「急落する」「落ちる」という意味を持ちます。
このことから、日本では「スランプに陥る」と言うと本来出せる能力が発揮できずに結果や成績などが下がってしまうことを指します。つまり、「スランプに陥る」ということは今までは出せていた「好成績」が出せずに、過去の状況よりも「下がる」時に使う言葉です。

それに対して、プラトー(Plateau)とはフランス語の名詞で「高原」や「台地」を意味します。このように、プラトーとは成長過程において一時的に停滞することを指します。
そのため、スランプとは違って結果や成果が「下がってはいない」のです。

また、精神面の影響や脳の疾患などによって支障をきたし、今まで簡単にできていたプレーが突然できなくなるイップス(yips) と言うのも有ります。こちらはスポーツの分野で使われる言葉です。

 

プラトー現象に打ち勝つ

プラトー現象の期間において重要なことは、「今、自分はプラトー期間にいる」ということを認識することです。予めプラトー現象を知っておくことで、「今諦めずに練習(勉強)を継続すれば更に成長する」と自分に言い聞かせることができるようになり、最終的に乗り越えることができるようになるからです。もちろん諦めずに努力を続けることは重要です。

また、基礎に立ち返ることも重要です。あるポイントで限界を迎えてしまうのは、スタートに問題がある場合や、練習(勉強)内容に偏りがあり一部の能力が成長できていない可能性があります。

  • プラトー現象の期間中であることを認識する
  • 努力を辞めないこと
  • 基礎に立ち返ること

この時期を抜けると、一気に飛躍的な成長をする可能性もあります。

成長が感じられなからといってネガティブに捉えずに、「成長しているからこそ迎えることができたプラトー期間」だと考えてポジティブに努力を継続しましょう。

 

まとめプラトー現象は「成長を感じられなくなった状態」である。スランプはとは異なり「能力が下がった」のではない。

成長の過程で誰もが経験する停滞期間だと認識することで、諦めずに乗り越えることができる。

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